当塾では保護者の方との面談を随時実施しております。生徒の学習状況の相談や進路相談など、実際に生徒を指導している指導員が親身になってアドバイスしていきます。
そういった面談でよく話題になるのが「学校情報」です。
最近はネットの発達もあり、保護者の方も学校情報を簡単に入手できるようになりました。また私立中学校側も積極的に情報を発信するようになりました。
私は中学受験指導にあたるようになって20年近くなります。また、私自身中学受験の経験がありますので、かれこれ30年以上前から「中学受験」にかかわっていることになります。
さすがに自分が中学受験をしていたころの記憶はあまり残っていませんが、中学受験指導を始めた当時のことはよく覚えています。
その当時と現在の中学受験環境の大きな違いがあります。それが「情報量」です。
20年前の中学受験は、言葉は悪いですが、「秘密主義」みたいなところがありました。今のように合格最低点などを公表している学校はほとんどありません。最近は少なくなりましたが、当時は「面接」を実施する学校のほうが多かったと思います。
「学校説明会」などを複数回開催するところも少なく、「オープンキャンパス」などというものは概念自体が存在していませんでした。
そのころと比べると近年の中学受験は非常にオープンな環境になってきたといえるでしょう。これは受験生にとっては歓迎すべきことです。
ただその反面、「情報過多」になりやすいことも事実です。
そうなると、その情報をどう受験に活かすかが重要になってきます。
HPを公開していない私立中学校はありません。なのでネットで検索すれば学校情報は簡単に手に入ります。また受験関係の書籍も多いのですから、学校側から発信されるのではない情報を得ることも出来ます。個人的には好きではないのですが、ネットの掲示板に書かれた情報をチェックしておられる保護者も少なくありません。
大切なのは、その情報をどこまで受け入れるか、どこまで信用するかです。
さすがにこの時期の6年生は学校選びに一段落着いているころです。ですので4、5年生の保護者の方がちょうど学校選びを始めているころかと思われます。
学校選びの最初の段階で、こうして得られる情報である程度学校の取捨選択をすることは構わないと思います。さすがに首都圏にある全ての学校をご自身の足で見回ることは不可能ですから。
ただ、ご家庭の方針と「明らかに違う」という学校以外は、こういった情報だけで学校を判断することは危険です。
学校は生き物ですから、現在の状況と数年前の状況が全く異なっているケースも多々あります。また、ある保護者にとっては素晴らしいと思える学校も別の保護者にとってはイマイチと感じることもあります。
ですからやはり実際に学校に足を運んでみるのが一番だと思います。ご自身でその学校の雰囲気を感じるのがベストです。そこでご自身で感じたものと事前の情報との比較をするのが最良かと思います。
またその際、できればご家庭の方針も事前に固めておくことをお勧めします。「どんな学校に子どもを通わせたいか」ということです。あまり細かいことは考えなくていいです。例えば「子どもがのびのび過ごせる学校が良い」とか、「大学進学に熱心な学校が良い」とか、またはもっと単純に「通学時間が短い学校」とかでも構いません。その方針と学校の方針が合っているかどうかなどは、実際に学校を訪問し、先生方の話など聞けば大体分かるものです。
これは私の同僚に聞いた話です。あるご家庭では学校訪問の際に重視していることが1つあるそうで、それをクリアしていない学校はどんなに世間一般で「一流」と呼ばれている学校でも選択肢から外すそうです。その条件というのが「生徒にトイレ掃除をさせる学校」ということです。
これはなかなか素晴らしいご家庭の方針だと思います。これを聞いて私も思わず感心してしまいました。
このように与えられた情報を一方的に受け入れるだけでなく、ご家庭の方針をしっかり決めたうえで、その情報を取捨することが大切だと思います。やはりご自身で実際に学校を訪問することが一番なのではないでしょうか。
情報過多の中学受験のなか、最も信頼できるはご自身の「感性」でしょう。
ですから保護者との面談で「○○中学などは見に行かれたらどうですか。」などと私たちがアドバイスすることもありますが、それもある程度話半分に聞いていただいて結構です。受験・進学するのは結局は「子ども」なのですから。
ところが現実には「○○中学を受けなさい」的な指導をする塾も結構あるそうです。それは本末転倒な指導かと私たちは思っています。
家庭では「子ども」を第一に考えた学校選びを4,5年のうちから心がけることが重要ですね。
by ハイハイ